【2025年】熊野市大森神社どぶろく祭!800年の歴史を味わう振る舞い酒
イベントの概要
三重県熊野市育生町に鎮座する大森神社では、毎年11月23日(勤労感謝の日)に、約800年の歴史を誇る伝統的な例大祭「どぶろく祭」が開催されます。2025年も、この古式ゆかしい祭りが、五穀豊穣への感謝と来年の豊作を祈願する新嘗祭の精神を受け継ぎ、盛大に執り行われます。
この祭りの最大の魅力は、氏子総代が約1ヶ月もの期間をかけて丹精込めて醸造する「どぶろく」が振る舞われることです。このどぶろくは、鎌倉時代初期に奈良春日大社から神鏡を勧進したのが始まりとされる大森神社の歴史と共に、江戸時代の酒造禁止令や明治の酒税法改正といった幾多の困難を乗り越え、当時の氏子総代・幸福田佐左衛門氏の尽力により守り継がれてきた、まさに「奇跡の美酒」と言えるでしょう。現在、東海地方で祭礼用のどぶろく醸造が認められているのは、伊勢神宮、白川郷、そしてこの大森神社のわずか3か所のみという、大変貴重な伝統文化です。
祭りは午前10時からの厳かな神事から幕を開け、本殿では米の豊作に感謝し、来年の五穀豊穣が祈願されます。神事の後には、醸造されたばかりの清らかなどぶろくが参拝者一人ひとりに振る舞われ、その年の出来栄えを皆で分かち合うことができます。神社のすぐ隣にある広場では、祭りのメイン会場として、村人お手製の郷土料理や、育生町内の養殖場で育ったあまごの塩焼きや南蛮漬け、様々な種類のお餅、吉野からはお寿司など、地元の恵みを活かした多彩な出店が軒を連ね、訪れる人々の舌を楽しませます。
午後1時からはカラオケ大会で会場は一層の盛り上がりを見せ、祭りの締めくくりには、熊野地方で「もちほり」と呼ばれる盛大な餅まきが行われます。老若男女が一体となって福を拾い合う光景は、この祭りの温かい雰囲気を象徴しています。どぶろくの醸造から会場設営、料理の準備、余興に至るまで、全てが氏子の皆さんの手作りで運営されており、その温かいおもてなしと、地域の人々の生き生きとした表情が、訪れる人々の心に深く刻まれることでしょう。2025年も、この歴史ある祭りで、熊野の豊かな自然と温かい人々に触れ、特別な一日を体験してみてはいかがでしょうか。ぜひ、この機会に熊野市育生町へ足を運び、800年の伝統が息づく「どぶろ
基本情報
- 開催日: 2025年11月23日(日・勤労感謝の日)
- 開催時間:
- 10:00 神事開始
- 12:00 どぶろく振る舞い開始
- 14:30頃 もちほり(餅まき)
- 住所・開催場所等:
- 大森神社(三重県熊野市育生町尾川644)
- 祭りの会場は、大森神社のすぐ隣にあるどぶろく醸造所前の広場にて開催されます。
- 駐車場: 無料駐車場30台完備
- お問い合わせ: 熊野市観光公社(電話: 0597-89-2229)
主なイベント
熊野市大森神社のどぶろく祭は、厳かな神事から始まり、伝統のどぶろく振る舞い、地元の味覚が楽しめる多彩な出店、そして賑やかなカラオケ大会や餅まきまで、一日を通して来場者を楽しませる魅力的なイベントが満載です。800年続く歴史と、地域住民の温かいおもてなしが融合した、熊野ならではの祭りを存分にお楽しみいただけます。
神事
祭りの幕開けを告げるのは、午前10時から執り行われる厳粛な神事です。当屋の皆さんが神社に入り、氏子総代長のご挨拶と共に神聖な儀式が始まります。本殿には、この祭りのために醸されたどぶろくが神饌として木桶に入れられて並べられ、御扉が開かれると、神聖な木の軋む音が境内に響き渡ります。祝詞が奏上され、その年の米の豊作に感謝し、来年の五穀豊穣が祈願されます。山伏の法螺貝が響き渡る様は、まさに熊野の地らしい神秘的な雰囲気を醸し出し、訪れる人々の心を清めます。
- 開始時間: 10:00
- 内容: 当屋の着席、氏子総代長のご挨拶、神饌(どぶろくを含む)の奉納、本殿御扉の開扉、祝詞奏上、米の豊作感謝と来年の五穀豊穣祈願、山伏の法螺貝演奏。
どぶろくの振る舞い
神事が終わると、いよいよ祭りの主役である「どぶろく」の振る舞いが始まります。午後12時からは、氏子総代が約1ヶ月かけて丹精込めて醸造した、アルコール度数20度前後の伝統のどぶろくが、醸造所の小窓から来場者へと提供されます。このどぶろくは、伊勢神宮や白川郷と並び、東海地方で祭礼用の醸造が認められている数少ない貴重なものです。ドライでさらりとした飲み口が特徴で、ついつい飲みすぎてしまいがちですが、アルコール度数が高いため注意が必要です。どぶろく用の湯呑み(1,000円)を購入することで、心ゆくまでこの特別な美酒を味わうことができます。氏子総代の「飲んどるかー?どんどん飲めよ〜」という温かい声かけと共に、祭りの賑わいを一層深めます。
- 開始時間: 12:00
- 参加方法: どぶろく用の湯呑み(1,000円)を購入。
- 特徴: 氏子総代が醸造したアルコール度数20度前後の伝統どぶろく。東海地方で祭礼用醸造が認められている数少ない貴重な存在。
地元の味覚と出店
どぶろくの振る舞いが始まるまでの時間や、祭りの合間には、神社の隣の広場に並ぶ多彩な出店で地元の味覚を堪能できます。村の皆さんお手製の料理が並び、特に育生町内にある赤倉水産さんのあまごを使った塩焼きや南蛮漬けは絶品です。また、「内緒餅」と呼ばれる、ご近所に餅を作っていることを隠すため音が出ないよう鍋底でこねて作るというユニークな伝統餅も味わえます。吉野からはお寿司の出店もあり、育生町唯一の宿を運営する「雨宿り」さんによる自家栽培野菜や、移住者の方々が作る無農薬米のおにぎりなど、地域色豊かな品々が並び、訪れる人々の食欲をそそります。
- 提供品例:
- 村人お手製の料理
- 赤倉水産さんのあまごの塩焼き、南蛮漬け
- 「内緒餅」など様々なお餅
- 吉野のお寿司
- 雨宿りさんによる自家栽培野菜
- 移住者による無農薬米のおにぎり
カラオケ大会
午後1時からは、祭りの雰囲気を最高潮に盛り上げるカラオケ大会が開催されます。村人手作りのステージで繰り広げられる歌と踊りは、想像以上の盛り上がりを見せ、来場者も一体となって楽しめます。老若男女が自慢の喉を披露し、会場全体が笑顔と拍手に包まれます。地域住民の交流の場としても機能し、祭りの賑やかさと温かさを象徴するイベントです。
- 開始時間: 13:00
- 内容: 村人手作りのステージでの歌と踊り。参加者と観客が一体となって盛り上がる。
餅まき(もちほり)
祭りの最後を飾るのは、午後2時30分頃から始まる、熊野地方で「もちほり」と呼ばれる伝統的な餅まきです。この時間になると、どこからともなく人が増え、老若男女問わず多くの人々が広場に集まります。福を求めて繰り広げられる熱気あふれる争奪戦は、祭りの大きな見どころの一つであり、皆が本気で餅を拾う姿は、この地域の活気と一体感を感じさせます。この餅まきが終わると、大森神社のどぶろく祭は閉幕となります。
- 開始時間: 14:30頃
- 内容: 熊野地方で「もちほり」と呼ばれる伝統的な餅まき。老若男女が参加し、福を求めて盛り上がる。
価格・チケット情報
大森神社のどぶろく祭への参加自体に、入場料やチケットは必要ありません。しかし、祭りの醍醐味である振る舞い酒のどぶろくを味わうためには、専用の湯呑みを購入する必要があります。この湯呑みは、地元の童心窯で窯出しされた村人の作品であり、お土産としても記念になります。
- どぶろく用湯呑み: 1,000円(どぶろくの振る舞いを受けるために必要)
アクセス方法
大森神社は三重県熊野市育生町に位置しており、車でのアクセスが便利です。特に、熊野古道へのアクセスも車が推奨されている地域であるため、自家用車やレンタカーの利用がスムーズです。公共交通機関を利用する場合は、JR新宮駅や熊野本宮大社バス停などが主要な拠点となりますが、そこから大森神社までの詳細なアクセスについては、熊野市観光公社へのお問い合わせをお勧めします。
- 住所: 三重県熊野市育生町尾川644
- 車でのアクセス: 熊野市方面から育生町へ。詳細なルートはカーナビ等でご確認ください。
- 公共交通機関: JR新宮駅や熊野本宮大社バス停から、タクシーまたは地域バスの利用が考えられます。
駐車場情報
- 無料駐車場: 30台
- 場所: 大森神社敷地内に無料駐車場が用意されています。
その他の情報
どぶろく祭を存分に楽しむために、いくつかの点にご留意ください。振る舞われるどぶろくは、ドライでさらりとした飲み口で非常に飲みやすいですが、アルコール度数が20度前後と高めです。飲みすぎには十分ご注意ください。また、祭りの会場となる境内は、陽が当たらない場所では極寒となることがありますので、暖かい服装でお越しいただくことをお勧めします。屋外での飲食が中心となるため、敷物を持参するとより快適に過ごせるでしょう。
- どぶろくの飲酒について: アルコール度数が高いため、適量をお楽しみください。
- 服装: 境内は冷え込むことがあるため、防寒対策をしっかりとしてお越しください。
- 持ち物: 屋外での飲食に備え、敷物などがあると便利です。
公式情報
大森神社どぶろく祭に関する詳細情報やご不明な点については、下記までお問い合わせください。
- お問い合わせ先: 熊野市観光公社
- 電話番号: 0597-89-2229